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「オレの女」という言葉に秘められた想い

2018年04月23日 16:23

オレの女、という物言いに拒絶や嫌悪を示す女性というのはかなりいらっしゃるのかなと思います。
物じゃない、所有物じゃない、下に見てる、そういう反発も必至なのかも、欲望の対象とか、男の都合で好き勝手に振り回されるとか力関係の構築という落とし穴にとか、そういうのも感じるかもしれない。
そうですね、そういう意味でその言葉を差し向けられる場合ももしかしたら、絶対にないとは言い切れないとは思うのですが、でもちょっとそれとはニュアンスが、というかちょっとじゃなくて全くニュアンスが違う、場合も多々ある・・・・・・・・多分それは男側が自尊心を保つため、自分を奮い立たせるため、そして自己満足に浸るため。
オレの女、と宣言する時、そこにその女性に対する責任が芽生える、その人を幸せにする責任、その人に笑顔でいてもらう責任、その人を満たす責任、自分といる事によってその人にいい方向へ進んでもらう責任、まあ、あげつらえばいくらでも出てきます。
そういう責任を果たす為にはもしかしたら男は、自らを律し続けなくてはいけないのかもしれない、単純に言えば、しっかりしなくてはいけないのかもしれない、そしてそれは「自分があなたにそうしてあげたいからしているだけ」という言葉に変換される。
あと、オレの女、それはもしかしたら他者ではないという事、オレの女と発した瞬間にその女性は、自分の中の空白に収納されるという一体、ちょっとアンドロギュノスのマルメロにも近い感覚、空きスペースに収納された時点で自分が完璧な存在になる、ああ、ちょっと違うな、というか話がややこしくなるからこれはやめときます。
所有物として自分の都合次第で欲望を向けたい訳ではない、自律作動する一個人として尊重しない訳でもない、むしろ相手の望みを叶え、尊重し賛美し、守り慈しみ、決して不安にさせず、危険が迫った時は、ああそうですね、危険に対してなのか、危険が迫った時に自分の空白のスペースに収納して守る、これは多分、身を挺して守る、という事なのかなと思いますけれど、空白のスペースは全ての人が持っている。
オレの女宣言する時、このような想いに満たされ、その男性は責任や覚悟を実感し、実際にそのように行動し、そこには自らを律する態度も要求され、手放しで極楽とんぼのように楽しいばかりではない事も多々あって、それでもその女性が満たされているのであれば、喜び、じゃないな、充実、満足、じゃないな、誇り、やっぱりこれは、誇り、誇りに思う、それは自分を誇りに思う、しかしこれは自己満足でしかない中において。
そこまでの覚悟と想いの中での「オレの女」という宣言なのだとしたら、その言葉を差し出された女性は、容認してくれるのか、どうなのでしょうね。
男性側は多分、言う前にちゃんと上記のように説明しないといけないのかもしれないです、そうしないとドン引き、そうこれは、ドン引きで済めばまだいい方で、その言葉を聞かされた瞬間に眉間に思いっ切りしわを寄せて「はああああああっ!!! アンタなにさま?」みたいな事になりかねないのかもしれません。
説明しながら言えばいいのかな、そうだ、宣言じゃなくて説明ですね、いきなりボソッと言うと必ずキョットーンとされるし。
男性は自分を奮い立たせる意味でも、宣言してみたらいい「お・・・・おっ、怒んなよ、ぜったい怒んなよ、いいか、いいな、ぉぉお、お前はオレの女だ、わああああっ、ご、ごめんなさいーっ、お前とかも、言っちゃって、なんか、すいませんっ」とダッシュで逃げる、とか。
言った瞬間に自分が脱皮したように感じられたら大成功、べつに契約じゃないですし、要は心構えとしてでも。
今の時代、逆バージョンもアリなのかもしれません「あなたは私の男」これってもしかしたら、この言葉が響く男性って結構いるような気もします。
・・・・・・・そう、これを少し希釈すれば、誰に対して言ったっていいと思います、双方の了解さえあれば別に夫婦間や交際相手ではなくたって、そこではプラトン的な、精神的支柱としてという意味合いにおいて・・・・・・複数人に対して宣言するというのは、どうかとは思いますが。


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