神奈川県藤沢市城南 東海道線沿線のカウンセリングルーム。辻堂駅より国道一号線方面へ徒歩12分。10:30~21:00、年中無休。


「夢」現実的な経験が連れてくるもの

2016年06月12日 09:24

信号で車を停車させた時、ふと道路わきの公園に目をやると、日当りのいいベンチに、ちょこんと小さく腰かているおばあさんを見かけ、なんとなく寂しい気持ちになりつつも、信号はまだ変わらないだろうかと視線を前に戻した時、点滅しだした横断歩道を小走りに渡ってゆく、子犬を散歩させている人・・・・・・信号が青に変わり、時間に急かされている自分はもう一度おばあさんを横目に見てから車を発信させる。

その夜に見た夢として・・・・・現在の自分はビルの谷間のアスファルトの上を、なにかに急かされるように歩いているのだが、何の気なしに右に視線を向けると、そこは何故か自分が子供の頃を過ごした小さな家の裏手にある狭い庭先で、子供の時の自分としか言いようのない子供が、そこのベランダに一人足をブラブラさせながら下を向いて座っている。
そうしていると、今日の昼間公園で見かけたおばあさんが優しく微笑みながら子犬を連れて現れて隣にそっと腰かけ、なにかを語りかけながらその子犬を子供時代の自分に抱かせてくれる。
それがなぜかとても安心する大切な光景のように感じて、一部始終を都会のアスファルトの上から見ていた現在の自分は、不覚にも少し涙ぐみながら、その庭先に駆け寄ろうとするが、どうしても体がスローモーションのようにしか動かなくて、たどり着く事が出来ない・・・・・確かに目の前にその光景は存在しているのだが、もどかしさが募るばかりで。

夢というのは不思議ですね、たぶん日中、おばあさんを見かけた時に寂しい気持ちになったのは、自分の心の奥の方では、その光景を自分の子供の頃の寂しさを伴った経験に接続していたからなのでしょう、無意識的に。
・・・・・実際に今、目の前で起こっている現実的な事とは別の、もう一つの現実というか「心の奥の方で紡がれるもう一つの大切な物語」という事なのかもしれません。

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