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きれいごとが無効な時

2015年12月14日 12:12

インサイド・ヘッドの5つの感情、ヨロコビ、カナシミ、イカリ、ムカムカ、ビビリ。
主人公を救ってくれる感情って、カナシミとイカリだったですかね。
司令部の窓の外に貼り付いたヨロコビとカナシミを中に入れるのに役立ったのがイカリだったというのも、実際の人の感情の流れを考えると納得できますね。
悲しんでいるピンクのゾウみたいなのに寄り添ったのがカナシミだったように、怒りに打ち震えているものに寄り添うのはイカリなんでしょうかね。
僕はこれは経験上否定できないというか、怒りは怒り(冷静な判断を保っている怒り)に寄り添われる事によって、徐々に沈静化していく、と言う場合も多々あると思っています。

本来だったら、その怒りの元を捕まえてきて、自分の怒りが収まるまで責め立てる、自分がどれだけのダメージを受けたのか知らしめる、性格によってはこれが自然な形だとも言えるのかもしれませんね。
でも、状況や理性がそれを許さない場合もあります。
高い倫理観をお持ちの方で、どうしようもない怒りが湧き上がりながらも、その倫理観を保つべきであると思われていらっしゃる方も。
そういう方の場合は、やはり寄り添われるべきだと思います。
寄り添ってくれた方に、その怒りを半分背負ってもらって下さい。
そして、少しづつ、怒りを収めていって下さい。

本来なら直接相手にぶつけたっておかしくない感情なのですから。
 僕は割とそうしますかね、だからこそ逆に、その感情を抑えられる方には本心から敬意を表している訳ですが。

怒りは、深部に密閉しておことしても、そこに目がいった瞬間にとめどなく増殖しますね、大きなものほど、一人でコントロールする事は難しいですし、あんまりきれいごとっていうのは効果ないんじゃないのかな、と思います。

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