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じっくりと紡ぎ出す話し方

2016年02月10日 09:05

日本語を話す事にまだあまり慣れていない外国の方の話し方を聞いていると、その人の人柄までもが誠実であるかのように感じてしまう事があります。
まだ少ないボキャブラリーの中から、一生懸命に言葉を選択しながら話そうとする姿勢を見ていると、それがいつの間にか、誠実な正直な人柄というところに直結してしまうのかもしれません。

片言の日本語を話す外国の方と日本人の会話を目の前で、もしくはテレビの画面を通して見ているとして。
話しかけられるのは、勿論僕らと同じ日本人な訳で、その時それを見ている僕らは、日本人の立場に立って片言の言葉を一生懸命に聞きとろうとする好意的な姿勢を示しますね。
そこにあるのは好意・誠意、一生懸命に聞きとろうということ。
その気持ちで相手に「いいよゆっくりで、頑張れ」と寄り添いながら徐々に感情移入していゆくんですね、無意識的に。
そうすると、そこに言語のやり取り以上の情緒的なやり取りが発生して、自分が相手に向けている好意・誠意・一生懸命、がお互いの間で循環しだして、その結果相手が誠実な人柄であるように感じる。
ーー不足しがちな言葉を情緒で補うような感じ、海外に行った時「言葉なんか通じなくたって気持ちでなんとか伝わるよ」これも情緒で補っているという事なのでしょうねーー

これは日本人同士でも成り立つ場合もあるように思います。
身振り手振りを交えて流暢に話されるより、静かにゆっくり、少なめの言葉で、時には少し迷って間が空きながら、一生懸命話す。
シチュエーション次第では、これは聞く方の態度も徐々に違ってきますよね、循環が生まれやすいです。
日本人同士の場合は、片言という訳にはいきませんが、プレゼンのトークのように上スベリしつつも流暢に話されるより、じっくりと紡ぎ出す話し方のほうが伝わる事って多いように思います。


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