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ずっと大切にしたい光景

2015年06月29日 15:43

思いだすと、泣きそうになってしまうんで、極力思いださないようにしている光景がひとつだけあります。
それでも、ふっと何かの拍子に思いだしてしまう、年に1~2回、昨日も久しぶりに思いだしました。

僕が小学校に上がったばかりの頃だったと思うんですけど。
友達の家で遊んだ帰り道、天気がいい日で、夕焼けだったのかな。

その時お見かけした、、、もんぺ姿で、すごく大きい、いかにも重そうな荷物を脇に置いて、原っぱに積んであるブロック塀に越しかけて、うつむき加減で、少し皮が黒くなったバナナを食べながら、時々顔をあげて綺麗な夕焼けをまぶしそうに見ている一人のおばあさん。

僕は、たしか、しばらく、そのおばあさんを少し離れたところから、ぼ~っと見ていたんだと思います、なぜか、その光景が無性に寂しく感じて、、、
家に帰ってからしばらくの間シクシク泣いていました、母から「どうしたのっ、なんなのっ?」ってさんざん聞かれても、何も答えなかったんじゃなかったかな。

大人になってからも、この光景の想起だけは、なんか、絶対にダメなんですね、、ず~っと大切にしておきたいような、でも思いだしたくないような、、不思議な感じです。

無理やりこじつければ、大きな重そうな荷物を目にして、子供心に、そのおばあさんが苦労して歩んできた人生を感じた、、、とか、ブラブラさせている足が、自分と同年代の子供のように感じて、その時の自分の心情をおばあさんに投射してしまったとか、、、もっといろいろ、黄昏の象徴のような事とか、出てきますが、、なぜかこういった事を考えるのは、そのおばあさんにすごく失礼なような気がしまして、、、やっぱり、このまま、大切にしておきたいです。


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