神奈川県藤沢市城南 東海道線沿線のカウンセリングルーム。辻堂駅より国道一号線方面へ徒歩12分。10:30~21:00、年中無休。


まずは、口に出した勇気に対して。

2017年09月28日 19:58

養育者に対して暴言しか吐かなかった人が、長い時間をかけて徐々に解氷され、ボソッと優しさを示す、そして、絶対に仕事なんかしないと言っていたのに、ボソッと「自分に何がやれるかな」と言う。
それを聞いた周囲の人は、待ってましたとばかりに事を進めてはいけないのだと思います。
優しさを示したり、自分に何ができるかと口にしてみたりという事は、本人にとってはすごく勇気の必要な事だった、間違いなく。
はじめから、そうしたいのに出来ない自分というものにジレンマだって感じていたのだろうし。
徐々に解氷される中で、勇気を出して一言発してみたその瞬間、その方向に向けて自分の心の準備を考慮に入れずに、周囲が一気にそちらの方向に動こうとする。
そうなってしまうと、本人はやはり、もう一度心を固く閉ざすしかない。
初めて口に出す時はとても勇気が必要、そして口に出すことによって、何度も何度も口に出すことによって、少しずつその方向に自分を推し進めてゆこうとする、こういう流れというのは自然な事でもあります。
本人が、言質を取られて追い込まれてゆくように感じてしまったらなんにもなりませんしね。
口に出すという事は、とても勇気が必要な事、まずはそこを認めてあげた方がいい、それは大きな一歩なのですから。

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