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やってはいけない有害な事
2017年08月18日 22:34疲れ切ってしゃがみこんでいる人がいたとして、事情聴取のごとく質問攻めにしたり、いきなりその人を立ち上がらせようと励ましたり、歩き方を示唆したりするのは、よくない。
質問攻めにするという事は、その人の疲れた脳の中に怒涛の如く情報が流れ込んできて、質問に対する回答を強迫的にし続けなくてはいけない、思考は休ませなくてはならないにも関わらず、余計な緊張感が芽生えてしまう。
いきなり「大丈夫」とか「あなたなら頑張れる」とか、こういう言葉も厳しい「頑張れていない自分」と自分を責めることにもつながってしまう、そうそう「運が悪かったと思って」というのも場合によっては「なにをやっても運が悪い自分」と変換されてしまう事もある、そしてそれは自然な流れですね。
歩き方を示唆されても、それはアドバイスという名の命令にしか感じられない場合もある、どんどん自分が追い込まれてゆくようにも感じる。
想いはその人のペースで徐々に移り変わってゆくものですしね、その人なりに、振り返りたいこと、確認したいこと、浸りたい想い、時には思考を放棄したい時だってある、すこし進捗した後もう一度戻って確認したくなる時もある、だから、ただ、聞かれたことに誠実に答える、というスタンスが一番いいのでしょう。
早急に解決策を提示するのもよくない、提示された解決策を受け入れるという事は、すぐに動きださなくてはいけない義務が発生するようにも感じてしまう、まずは休養が必要であるにも関わらず。
タイミングを見て「元気になってきたらこういう方法もいいかもね」という程度の、できれば数種類の、ヴィジョンの提示はいいと思います、そのヴィジョンはその人の中で時間をかけて熟成される場合もある。
しゃがみこんでいる人の隣に、静かにしゃがむ、というのがいいように思います、やってはいけない有害な事というのはいくらでもあるのでしょうし、そして何が有害なのかというのは人によって違うのでしょうし。
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