
神奈川県藤沢市城南 東海道線沿線のカウンセリングルーム。辻堂駅より国道一号線方面へ徒歩12分。10:30~21:00、年中無休。
アイコンの向こう側でうごめくもの
2018年03月18日 18:03ある意味コンピュータは分かりやすくていいのかもしれません。
それぞれのキャラクターのようにデザインされ一目見てそれと分かるアイコンをダブルクリックすれば、その向こう側にはアイコンに即した分かりやすい膨大なデータが用意されている。
人間にも、コミュニケーションを円滑に行う上でのキャラクターというかキャラが用意されている、アイコンのような分かりやすい平坦さとしてのキャラ。
ただこのアイコンは不用意にダブルクリックする訳にはゆかない、ダブルクリックの先に用意されているのは、アイコンのままのキャラを形成しているデータではない事が当たり前でもある。
時には自然発生的に自分に割り振られたキャラとは全く別物の、複雑な、膨大な、データがうごめいているという事だってある。
毛づくろい的コミュニケーションの中で、その複雑な人それぞれの背景をお互いが知るという事は、もしかしたら煩わしい事なのかもしれないし、重たくも感じてしまうのかもしれない。
だから踏み込まないように無意識的に細心の注意を払いつつ、相互承認的なコミュニケーションを続ける、踏み込まれたくない場合や開示したくない場合は勿論これは効果的。
コミュニケーションの為に用意されている僕らのアイコンと、そのアイコンの向こう側のデータは一致しない、全く別物、それが便利な時と、ちょっと苦しい時と。
戦略的に自らがパブリックスペースに提出したアイコンであるならばそれでいいのでしょうけれど、多くの場合は自然発生的に他者から与えられたりもしますしね。
僕らはダブルクリック禁止の中で、アイコンという平坦な分かりやすさの上だけで、どこまでコミュニケーションを取り続ける事が出来るのでしょうか。
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