取るに足らないもの

ブランド品が月々定額でレンタルできるサービス、今は物は限定されているようですが、これからもっともっと色々な、自分を装飾するブランド物に拡がってゆくのでしょうか、カーシェアリングというのは以前からありました。
ブランド物、高額な物、プライドを・・・・・・何故か補強する効果があるもの、車というのは愛車と表現されたりもします、そこには所有者の愛着が。
愛着とは何か、きっとそれは小文字の他者、対象a、ベールのこちら側にくる前の自分がいた今となっては空白の場所であり空虚な場所、自分の本質としての空虚を愛着を感じる物で埋め合わせる。
その時、空虚を埋め合わせる物というのは高額な物であるより本当は、廉価なものというか、お得に手に入れた出来れば安い、人から見た時には取るに足らないものである方がいい・・・・・・・・これは倒錯を経由して、自分はかつて何の変哲もない取るに足らないつまらない存在でしかなかった、という強固な自己形成の萌芽として。
ブランド物、高額な物の多くがレンタル可能になる時、そのレンタル品に愛着を抱く事は出来るのかというと、どうもそういう満足の構造は経由しないように思います。
・・・・・・・愛着と執着は微妙に違いますね、小文字の他者としてのかつての自分と見なすものにこそ愛着を抱く、高額のブランド物は借りるのでそこに愛着は存在しない、お金を払って買うそして自分の物として所有する・・・・・・・・・お得に手に入れた物を大切に永く身近に置く、本来の健康的な対象aの在り方に還りつつあるのかな、と思います。