神奈川県藤沢市城南 東海道線沿線のカウンセリングルーム。辻堂駅より国道一号線方面へ徒歩12分。10:30~21:00、年中無休。
叱る 怒る キレる
2014年12月14日 09:15叱られました。
もう、本当に何十年ぶりでしょうか。
いくら記憶を遡っても、思い当たりません。
と言う事は、今までは怒られてたというか、怒りをぶつけられていただけと言うか、なんかそんなような事に、なってしまうのかもしれませんが。
事の発端は、もちろん完全に僕が悪いんですけど。
電話が置いてあるラックの横に、前にお客さんが忘れていった、たばことライターが、そのまま置いてあって。
何度も目にしていたんですけど、別に吸おうという意識は全く湧いてきてなかったと思うんです。
ところが何故だか昨日、別のお客さんを駐車場に迎えに行く時に、全く意識していなかったんですけど(階段を上がった所に駐車場がありまして)。
何の気なしに、いや本当に何の気なしに、そのタバコを一本取り出し、火をつけて吸いながら駐車場に行ってしまったと。
僕は数年前にタバコをやめて、人から聞かれると「ん~、なんか知らないけど、割と簡単に禁煙できたよ」なんて言ってた事もあり。
駐車場まで迎えに行った、その方は、タバコ大っ嫌いな方だったんで、僕の禁煙経験を、前回話したりしてまして。
それなのに、意気揚々とタバコをふかしながら、僕が駐車場に来たもので。
その方は、一瞬目を見開き、そのすぐ後に、「えっ、こんな怖い顔するの?」と言う位、妙に目がすわっちゃって。
そして・・・。
その方「なにやってんすか・・」 僕「んっ?どした?」(全然気が付いていない) その方「なに手に持ってんすか・・」 そこでやっと事態を飲み込めた僕は、とにかく笑わせてこの場を切り抜けるしかないと思い(この辺は、子供の頃から、嫌になるくらい進歩していないところなんですが) 「あ、これ?チュッパチャップス。なんかあんまり甘くないんだよねこれ、ていうかちょっと苦い感じ?でさ、なめるんじゃなくて、吸うんだよこれ、笑っちゃうよね、はははっ、あら、煙出ちゃってるし」 その方「・・・。」 僕「じゃあ、じゃあ、蚊取り線香。ほらデング熱が・・、ちょっと古いけど」 その方「・・・。」 僕は、そこでやっとその方が、本気で怒っているのかもしれないと言う事に気付き 「いや、あのね、これ、ん~、ごめ・・・ぃ・・」と。
そして、とにかく部屋にあがれと言われ「あいっ」
そこへ座れと言われ「あいっ」
何でタバコ吸ってるんだと聞かれ「あいっ」
あいっ、じゃ判らないでしょ、と言われ「あいっ」
というようなやり取りを7~8分位、僕は、大きな緊張感の中、すご~く小さくなっておりました。
そして、あらためて禁煙を大きな声で誓わせて頂きました。
そしてその後、僕は大きな心的ダメージを打ち消すように、一生懸命カウンセリングに励ませて頂きました。
その方も、いつも通り笑顔で帰っていかれたので、ほっとひと安心するとともに、僕は深~く反省したんですけど。
でも、あとから考えると、おかしいんですよね。
その方が来るのが判っていて、タバコが大っ嫌いな事も判っていて、自分の禁煙の経験も話しているにもかかわらず。
駐車場に迎えに行くのに、その時まで、目についても一度も、吸おうなどという気の起きなかった、タバコに火をつけたと。
もしかしたら、これ、その方に、本気で叱られてみたかったんじゃないでしょうか?
あくまでも、もしかしたらですけど。
最初に書いた通り、僕の記憶の中に、叱られたという経験が見当たらないので。
今の言葉で言うキレられたや、怒りをぶつけられたは、しょっちゅうだったと思うのですが。
でも、キレるとか怒りをぶつけるとか、こういうのってダメですよね。
逆に、叱るという行為には、その人に良くなってもらいたいという、愛情の様なものが伴っているなんていわれる事もありますが、これはおいといて。
叱る事って、結構な覚悟の様なものが、必要なんじゃないかと思うんです。
相手を叱る事によって、自らを律するといったような。
相手を叱った瞬間に、自分の身に、何らかの責任が降りかかってくるような。
相手にキレるんじゃなくて、ちゃんと叱れる人は、本当の大人なのかな、と思いました。
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