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心理学化のその先で
2018年01月21日 09:57トラウマ、心のケア、心のセルフコントロール、社会全般に蔓延した心理学、心理学化した社会、社会の心理学化というのはいつの頃に始まったのでしょうか、境界例とか多重人格とか癒しとか、一般に浸透したのは90年代以降? これは失われた10年ともリンクしているのでしょうかね。
社会の隅々にまで心理学が行き渡った、殆どの人が聞き覚えのある、自明ですらあるポップ心理学。
ゆき渡ってしまえば新鮮味は薄れ、ありがたみも薄れ、効果も薄れる。
こういう状態の時はこうなる可能性が大きいから、こういう対応をしましょう・・・・・・・という事が分かっていたら、そこで言われている、こういう対応をしても治らなくもなる、もしくは心理学プレーに終始するだけで、そこでは何も改善されないか、改善された気になって実は根本的な問題は置き去りにされるとか、あとは全てのセリーを理解した上で癒される自分を演じて楽しむ、という事も・・・・・でもこれはありなのかもしれません、そうやって少しずつ日常的にガス抜きをする事は大切。
昔は神様が人間を支えていて、その後は何だろうか、国家とか、国家や大きな物語りが人間を支えて、その後は心理学が人間を支えて、今度は何が人間を支えるのかな、という事は時々思います。
・・・・・・科学・・・・・・とか、科学というのはもしかしたら人間の欲望がある限り際限なく発展するものなのかもしれない、どうせ人間を支えさせるのであれば、破綻しないものに支えさせた方がいいのでしょう。
もうそういう時代になっているのだと思いますが。
ちょっと話は逸れますけれど、ウェアラブル端末、ドローン、張り巡らされた無線電波・・・・・・・・一人一人の頭上に超小型のドローンを飛ばす、それは自分がどこに行こうと決して頭上から離れることはない、ドローンが自分の音声を拾い、搭載されたカメラが身体の動きを観察する、他者とコミュニケーションをとる時、その場の全ての情報を解析し、その問いかけに対してはどのように解答するのが正解だとか、どのようなリアクションをとれば空気を乱さないで済むとか、今この瞬間の空気感や、次に発するべき言葉とそのタイミングを、巨大電算機が的確に解析して逐一、装着しているウェアラブル端末に指示を送ってくれる、メガネタイプの端末の、少し前のSF、今はもう既に実用化もされているのでしょうけれど、そうなればKYでしたっけ、空気読めないというのはなくなるでしょうし、キョドる事もなくなるでしょうし、コミュニケーションに不自由する事もないし話題が途切れる事もない、コミュニケーションの場を離れたあとで内省する必要もない、あの発言でよかったのだろうかと思い悩む事もなくなる、精神衛生上非常によろしい。
頭上に円形の蛍光灯状のドローンを従えていれば、そしてそれを随時発光させれば、天使みたいに見えるのかもしれませんし。
神様に支えられた時代からは考えられない進化、人間一人一人が、天使になってしまった社会・・・・・・・・な訳ないですよね。
そうか、わざわざドローンを頭上で飛ばさなくても、メガネ状の端末で全ての言動・・・・・・は無理だ、映像が確認できないですから、人工衛星は混雑しているのだろうし、客観的視点、俯瞰の視点、メタの視点の役目を果たすものが無い、だからやっぱりドローンは必要ですね、そうすれば人は巨大電算機という超越的視点を持つ事が出来る。
・・・・・・・すみません、ただのくだらない妄想です、でもこれから社会はもっともっと科学化というか、工学化なのかな、心理学と工学の融合、どんどん人が生きやすい状態になれるように工学化されてゆくのかな、とか思います、そしていずれ工学に融合した心理学は、より一層の科学の発展に伴ってノイズでしかなくなる、人を規定するノイズは融合から排除される、予定調和でしかなくなった心理学は一旦捨て去られるのか、どうなのか、たぶんそう、そんな徴候も僕はうっすらと感じます。
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