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思考の放棄

2017年03月27日 08:55

「僕らの生きているこの世界は完璧だ」「美しく完璧なこの世界」という発想というのは、ちょっとした危険性も孕んでいるようにも思えてしまう時があります。
行き過ぎると、実体と虚構が入り混じってしまう事もある。
完璧な世界、そこには変革の余地はない、危険もない、何の疑いの余地もなくただ安心して信頼して自分を任せてしまえばいいだけである世界。
完璧であると思えるものに抱かれて、心地よくまどろみ続ける、漂い続ける事が出来る。
その状態と言うのは、退行・・・・・・幼児退行。
優しく面倒を見てくれる私のお母さん、私の想いは何でも叶えてくれるお母さん、私を守ってくれるお母さん・・・・・・・・心的現実としての完璧な母性。
その場所で私は依存しきって、100%安心して身をゆだね、生存の為に緊張感を保つ必要はなく、思考すらも必要なく、心地よさだけに包み込まれ・・・・・・完璧な世界、安心して身をゆだねられる世界。
完璧なものに身を任せるという行為は、当然安堵を呼び込み心地よさに浸り切ることはできる、その状態と言うのは幼児期に母親に抱かれ守られていた感覚に近似していて。
幼児期に自分の中では完璧だと思えた母親に抱いた感覚と完璧な世界という感覚がリンクした時、自分を守ってくれるであろう完璧な世界の中で安心して退行し、思考が放棄される、そしてそれは心地よさを伴っている。
という、極論でした。

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