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性格という覆い

2016年05月12日 09:14

思いやりがある、明るいムードメーカー、優しい、穏やか・・・・・、その人の性格のようななものや人となりを言い表す時に使われる言葉ですね。
もちろんこういったものは、その人の魅力を言い表しているには違いないと思うのですが、人は環境に適応しながら自らを形成しつつ生き延びる、と考えた時。
もしかしたら性格というものすらも、生育環境や所属してきた共同体から与えられ続けたものを自分なりの仕方で理解し独自に創造し続けてきた、と言えない事もないのかもしれない、という事を思い知らされる機会が、よくあります。
(環境と自分との間の相互合意のもとで、という事なのかもしれませんが)形成されてきた性格という覆いを(これは勿論ポジテイブ・ネガティブ含めてということです)、一枚一枚、時には苦悩と共にはぎ取っていった時、最後の最後にその中心に見えてくるのは「それでも、やっぱり自分は大事」「自分を大切にしたいと思う」という、その人の根底というべきか、中心というべきか、核をなすようなもの。
こういった言葉を口にする時のその人というのは、とても魅力的です、例えそれが露悪的に語られたとしても、もしくはシニカルに語られたとしても・・・・、核心に接近しているという事には変わりはないのですから。

全ての性格的なものを取り去った後(ネガティブも取り去った後)に、「やっぱり、自分を大切にしたいと思う」という想いが湧き上がってきた時、僕らは少しだけ自由に近づく事ができたように思えるんじゃないでしょうか。


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