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恋愛状態という卵(らん)
2016年10月15日 09:03数日前、英語の歌「I LIKE IT」が流れているのをふと耳にしまりました。
ああいう世界観というのは、恋愛初期には多くの人が経験する事なのだと思いますが。
その恋愛対象に、なにを見ているのか。
というか、一般的に言われる「見ている」という行為をしている訳ではないような、自分以外の人は、その人を外から見ているのでしょうけれど、恋愛関係の中にある人というのはその人の・・・・・・・・だからその恋愛対象を見ているのではなくて、内側で経験している、体験しているという事。
周りの人はその人に対して適切な客観的な判断ができるのだろうけれど、その人を内から経験している、内から体験している人は、一切客観的な判断はできない。
もう少し推し進めると、なにかに夢中になっている時、自分に対して冷静な判断が出来ない、もしくは敢えて冷静に判断しないようにするのと同じように。
恋愛関係というひとつの卵(らん)の中にいる、卵(らん)の中に入り込んで閉じて、恋愛状態にある我々というものを体験・経験している・・・・・だから自分と恋愛対象の二つで、それは自分(達)という一つの卵(らん)と言ったような、その卵が今の自分の存在の全てなのであれば、そしてその事に夢中になっているのであれば、客観視とか、冷静とか、そういったものは全く意味をなさない陳腐なものでしかなくて、水を差すものすべては排除したくもなるのかもしれないですしね。
二人がもし見ているものがあるとするのなら、それは二人が作りだした、そして包まれ閉じている卵(らん)自体の美しさ、愛おしさ。
恋愛関係にある二人以外の人には勿論見えないのでしょうが、その二人の精神とか心とか言われるようなものは、卵(らん)の中で同期しながらお互いに痙攣・共振し続けている、というイメージになるのか。
・・・・そしてこの痙攣・共振という心地よさに水を差すノイズというのも少なからず、体験の進み度合いに応じて生成される事もあるのでしょうが、それはまあ、卵という閉じたシステムの中にいる以上、避けられない事というか、二人で協力してノイズを濾過する事も可能なのでしょうし、ノイズが新たなノイズを再生産し続けて、卵が割れてしまう事もあるのでしょうし。
そしてたぶん、その目まぐるしい様々な体験こそが醍醐味という事になるのかもしれないですね・・・・・卵(らん)が割れるという体験は、誰だってあまりしたくはないでしょうが。
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