慈愛なのか性愛なのか

不倫は純粋で忠実で理性的ある、という事を僕は割と少なくない数の女性から聞かされます、そしてこの宣言の理由を聞けば聞くほど勿論、アグリーというほかないのです、文学を中心に描かれるのはキッチュに変容捏造済みのものが多い、それは読者を楽しませるためなのだからシミュラークルにすら本当は、なりえない、本物はそのアンダーグラウンドで脈々と遂行されているというあまり多くはない事実、だからここで言っているのは大衆的不倫の概念ではない。
仕事の文脈もしくは職場に、その純粋で忠実で理性的を持ち込んでも一向にかまわないと思う、その純粋や忠実は会社の秩序を乱す事はない、それは、純粋であると主張する以上、そういう事でしかない、深い慈愛は会社の秩序をしっかり保とうとする、そうでないとその純粋で忠実な慈愛そのものが破綻してしまうのですから、そこはやはり率先してきちんと守ろうとする、互いの向上やそれぞれの環境でより良い対応をする為、というのも動機の一つなのでしょうから、これは受け入れ難い人は絶対に理解不能だし、そうではない人にはスッと馴染む理屈でもある。
一つだけどうしても有害でしかないもの、それは、その不倫がーーーーーただし倫理は文化結合的なものでしかないのだから、今の文化の中ではそのように表現されるしかないというのが大前提ーーーー欲情のみに突き動かされている時、性欲のみに突き動かされている時、性欲に突き動かされる時、一切周りは見えなくなる、周囲にばれている事すら当人たちは気が付かない、それはそうですね、二人は会社の中に存在しつつも性欲のベールに包まれて別の領野を生きているのですから、どんなに周囲にシワ寄せがいっても、周囲から滑稽さを囁かれても一切気が付かない、ばれていないと思っているのは当人たちだけという事実もよくありますね、貪り合う事にだけ夢中な二者として。
責任ある立場の人物がここに嵌まり込んだら、まあ、その人は終わり。
これはどうかな、今の時代はどうか分かりません、もしかしたら今の若者はもっと冷静で懸命なのかもしれませんから、僕らの時代で例えるならという事ですが、まるで初めて彼女や彼氏が出来た中学一年生もしくはそれ以上の盲目・・・・・・・という、会社で責任ある立場の者がいたら、想像すると、ちょっと不気味ですけれどね。