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決して期待を裏切らない友達

2018年05月08日 09:36

CMで時々見かけます、コンピュータに話しかける、それも、何故かとっても爽やかに、フレンドリーに、そうするとコンピュータが音で応えてくれる、それは聞く人間を確かにコンピュータが発している声であると誤認させる中で、これはコミュニケーションなのか。
そういえばチューリングテストというのは今でもあるのか、もしそれでより好成績を収めるコンピュータが現れ、その擬人化された彼もしくは彼女は人間側の意図を読み取り、決して期待を裏切る事なく的確に応えてくれる、となると今の時代の空気を読み続けて決して相手の期待を裏切らないように細心の注意を払い続けながら執り行われている人間同士のコミュニケーションと、さして変わりはないのかもしれませんが、だからこれはコミュニケーションの理想的モデルに、それは人間同士のコミュニケーションのお手本になりうるのか、もう少し発展させればですけれど。
いや、こういう話じゃなかったです、コンピュータに話しかける、それはキーボードを操作する代わりに、画面をタップ・スワイプする代わりに、その行為というのは孤独からの解放、無言で指先でコンピュータを操作する、その行為は孤独な行為、しかし声を発するという手順に取って代わられた時、孤独ではなくなる、擬人化されたコンピュータとの一体感を、もっと言えば友情を、感覚するのかもしれません。
声で操作するというのはある程度認知されてきているのでしょうが、まだまだ一般的ではない、全ての人がそうしている訳ではない中においての今の時点で、友情に基づいてコンピュータとのコミュニケーションに昂じる時、その人は幸せの中にいるように思います、他者に対しての優越性、特権的自分を感覚する喜び。
まだ人があまりやっていない最先端を行為しているような幸せ、そうだ例えるなら、転校生が来て、ちょっとその人は自分たちとは違った雰囲気や魅力を持っていて、教室のみんなは気になっているのだけれど、まだ遠慮があって話しかけられないでいる、そんな転校生といち早く友達になった自分、的な感覚、優越感にも通じる感覚。

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