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無音の絶対零度

2018年09月23日 10:55

BANANA FISH のエンディング「PrayerX」を、聞いた時とても大きな違和感が芽生え、ただ、違和感というのはとても大切、潜在性を刺激するのは唯一、自分が感覚する違和感であるという。
安堵に浸りきる奈落、心地のよい絶望、無音の絶対零度、全てを凍らせる青白い炎・・・・・・・これらの感覚はなんなのか。
快原理、エロス、タナトス、使い古された言葉で言い表せばそれはタナトスであると言えない訳でもない、人は原初の状態に戻ろうとする、その原初とはどのような状態か、まるめろ的男女一体という歓喜にして安堵も原初だといえるし、無機物に戻る事、それは生命を宿す前の状態に戻る事も原初の状態であるとは言える。
そこを経由して、というのは死の欲動的観念を経由して生の欲動に行き着く、生の欲動と死の欲動が両極をなしているスペクトラム、両極が存在してこその一つのものとして・・・・・・・というややこしい事を言わなくてもブルトンのナジャでナジャが言い放った「火と水は同じもの」だったか、その言葉を思い出すだけで十分。
心地のよい絶望に浸りきるという事は、激しく生き続けたいという衝動が湧き上がる事と同義。
絶望に心地よさを感じた時、その先で希望が待ち構えている、絶望は希望へ通じている。
「PrayerX」は生きる力を与えてくれるように思います。

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