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父親から受け継ぐもの

2017年08月17日 08:56

生前の父を思い起こし、その在り方を今の自分と比較してみると、良くも悪くも似ている、さまざまなものを受け継いでいる。
昔の人にしては珍しい、ちょっと斜に構えた態度、シニシズムに親和性のあるものの考え方、自分なりに納得しないと動かないところ。
くっだらないダジャレ言って、思いっ切りスベリたおし、へらへら笑っている所。
男の場合はどうなんでしょう、やはり多くのものを良くも悪くも、父親から受け継ぐのか、素直にそのまま受け継ぐ場合と、反面教師にする場合は勿論あるのでしょうが。
女性が母親からなのに対し、男性は父親からなのか、これは一概には言えないとも思いますけれど。
男の場合は、母親というのはそれなりに、なんだかんだあったとしても、やはり最終的には守るべきもの、それに対して父親というのは、従うものから反発するもの、捻じ伏せるものになって、最終的には良き友になる・・・・・・そう在るのも、一つの理想の形なのかな、とか思います。
となると、男の場合は父親・母親、どちらにより大きな愛を向けているのか。
愛とは、ある存在が別の存在に向ける執着の感情であり、時に両価性を有している、と定義した場合。
従う、憧れる、嫌う、恐怖する、反発する、戦う、尊敬する、和解、慕う、比較する、優劣を競う、比喩的に表現すれば「闘争機械が作動するしかない、どうしようもなさ」とでも言ったらいいか・・・・・・・母親に対して以上に、さまざまな感情を向けますね、同時に複数の感情を向ける事もある、執着は大きいのかな、と思います。
母親に対しては理性の領域から、父親に対しては無意識の領域から、だからこそ、どうしようもなさが際立つ。
今、30年前の父か母、どちらかに会って一泊二日で温泉旅行に行っていいと言われたら、間違いなく父と行く、そこで何をするか、たぶん話す、徹底的に話すんじゃないでしょうか、尊敬に値する人間であったと、ただその確証を得る為だけに話すんじゃないでしょうか。
30年前の父、今の自分と同年代の父、あの頃の親父はまあ、ちょっとおっかないですけれど、おだてればチョロそうな気もしなくはないです。

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