生身のお互い

初対面、ただ自然に、自分そのものとして受け入れられる、いやこれ受け入れるとかどうとか、そういう事じゃない、見知らぬ子供同士が砂場で思い思いに遊んでいる時、自然といつの間にか言葉を交わし、身体や遊戯や言語を媒介として交流しだす、こういった感じの自然さ。

子供なのですから自然も何もないのかな、ただ、自然にそうしようとか言う感覚すら存在しない中で、交流しだす。

相手も生身、自分も生身、何の装飾もほどこしていないお互い、なんの詮索も必要ないお互い、ただ当たり前のようにそのままで接し合うお互い。

これは子供だからこそ可能なのか、大人になってからももし、これが可能なのだとしたら、それを担保するものや裏打ちするものが必要になるようにも思っていた中で、ふいに、ひょんなことから、思いがけずに、何の裏打ちもなしにこの流れに、たまたま入り込むことが出来たので、これは非常に貴重な、ありがたい経験でした。

しかし、やはり何らかの裏打ちが存在したのか、それは理性の領域の作用ではなく、多分無意識の領域の、シンパシーとか通底とかリンクとか顔というコンテクストを通じての転移とか、無意識の往来的な。

あとは、邪気のない表情、力の入らない笑顔、弛緩した身体、観念的にはこんな感じ。