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腹の立つ思いがなかなか解消されない時

2015年08月09日 20:44

非常に腹の立つ事をされた時、実際にどんな感情になるでしょうか?
①シバくっ!絶対にシバきたおしてやるっ!
②チッ、まったくよ~、ほんと仕返ししてやりて~よ。
③あ~っ、もうっ、ムカつく、まじムカつく。
④しっかしダッセーよなあいつ、ほんとはビビってたんじゃねぇの。
⑤まいっか、あんなやつ、なんか相手にするだけバカらしいし。
⑥あ~、もう考えるだけ時間の無駄、遊びいこ~ぜ~っ。

チョット行儀の悪い言葉ばかり並べ立ててしまいましたが、通常、現実的には①から⑥へと、こんな感じで推移していくんじゃないでしょうか。
直面している現実的な問題に対応するためには、優しい綺麗な事ばかり言っていられない時が殆どですしね。

①②③のあたりにず~っといるというのは、自分でも苦しいですよね。
あまりにも衝撃が大きくて、敢えてやられたことを忘れないために、そこに居続けなければならない、なんていう想いも否定できませんが。

なるべくなら、自然と④⑤⑥に移行していきたいものです。
よく、時間の経過と共に腹の立つ思いも薄れていく、みたいな事も言われたりしますが。
現実的な時間の経過と、心の中の時間の経過というのは、別のものなのかなと思っています。
腹の立つ思いというのは、心の中にある訳ですから、現実の時間が流れていくのと同時に腹の立つ思いが薄れていくのをじっと待っていても、なかなか解消しないんじゃないでしょうか。
それどころか、じっと待つという事は、その腹の立つ思いに意識を向ける訳ですから、やっぱりその時の事ばかり思い出してしまって、そうすると、腹の立つ思いというのも、自分の中でどんどん増幅してきてしまいますね。

それを避けるには、やはり心の時間を進めていかなくてはいけないんだと思います。
心の時間というのは、何かを体験したり、感情が動いたりする事によって不規則に進むように思います。
自分を含めた複数人での新たなイベント(出来事)等によってとか。

腹の立ったこととは全く関連しないことを誰かとして、普通に楽しかったり、面白かったり、高揚感を得たり、一緒にコケて大笑いしたり。

腹の立った事があった後、それ以降に、さまざまなイベントや感情の変化を塗り重ねていく、そうすることで心の時間が進んで、その腹の立つ思いが徐々に薄れていくのだと思います。
気分転換とはニュアンスが違いますかね、気分転換は、腹の立ったことが動機になってしまいますから。
全く別のステージの事がいいですね。

特に、強くありたいと思っている方の場合は、腹の立った事についての同意や保障を得ることは大切ですが、癒しや慰めというのは、必要に応じて、という事でいいんじゃないでしょうか。
癒しや慰めは、その腹の立った経験に目を向け続けるという意味では、心の時間は止まったままになってしまいますから。

腹の立ったことに関連しない誰かと、新たなイベントをどんどん積み重ね、心の時間を進めていかれるといいと思います。


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