神奈川県藤沢市城南 東海道線沿線のカウンセリングルーム。辻堂駅より国道一号線方面へ徒歩12分。10:30~21:00、年中無休。


萌えから萎えへ なぜか上だけオッサンガール

2018年03月13日 10:05

あれは「なぜか上だけオッサンガール」というそうですが・・・・・・赤城乳業のソフというアイスクリームのCM。
魅惑の女性身体にシミュラークル的理想的オッサンの像としての頭部、CMを目にする時、オッサンの顔からズームしてゆけば相当笑えるのですが、魅惑の身体からズームしてしまうと、これはもうシャレにならない、非常に戸惑う、どうしたらいいのか分からなくなる、倒錯の領域に片足をツッコミそうになる自分を罪悪感と共に慌てて引き戻す。
後悔と高揚の狭間で揺れ動く、自分を恥じたくなる、穴があったら入りたい、懺悔したくなる、そんな自分に腹も立ってきて全てを無かった事にしたくなる。
オッサンの顔を見た瞬間に、今いだいた感情の全てを無かった事にしたくなるような、やっちまった感の後に、でもほんとにこんな人がいたらどうしよう・・・・・・・と、想像したくない鳥肌的想像をついついしてしまう。
僕は実際に何人かの男性に聞いてみました「ほらっ、あれ、なぜか上だけのCMあるじゃん、あれどうなの、萌えから萎えへの急降下的なやっちまった感は?」しかし誰一人コメントしてくれなかったです、みんな苦笑いをするだけ、そりゃそうだと思います、なぜか自分を恥じたくなってしまう、勿論僕もその一人、揺れ動く情動に分厚い蓋をしたくなる、でもあのアイスは食べたくなるという、大成功のCMのように思え。
萌えから萎えへの情動の変化のこれは、情動が変化する時間が圧縮されていくとか、反転するスピードが加速し続けるとか、そういうのとは違ってフラットに並べ立てられている、平面上に萌えと萎えが同居している、最初はズームを繰り返す中で行き来するのですが、どんどん圧縮され追い込まれてゆく、両方を同時に感覚するような状況になって最終的には痙攣に陥るしかないという秀逸さのような・・・・・・・なんとなくメタスーパーフラットとかいうワードが湧き上がってもきてしまう。
並置の効果として最終的に萌えと萎えが同時に迫ってきて言葉を失う・・・・・言葉で言い表せなくなる・・・・・不可能なはずの現実界に片足を突っ込んだ感覚に陥る・・・・・心的痙攣を徴候する・・・・・慌てて正気に戻ろうとする・・・・・なんか大袈裟ですけれど、そんな感じもある。
でもアイスは食べたくなる。

—————

戻る