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親密さを確認し合う為だけのコミュニケーション

2016年12月19日 09:27

コミュニケーションの一種としての、取り留めもない話や世間話・・・・・・相互間で重要な情報が行きかう訳ではなくて、割とまったり脱力したような日常会話。
自分たちは知り合いである、友達である、友達以上の関係である・・・・・・お互いの親密さ等を確認し合う為に、ただただ会話をつないでゆく、その為の会話、会話を継続する事自体が目的であるかのような会話。
こういう時は、双方あまり深く考える事はせずに、ほぼ自動的に、条件反射的に話しているような場合も多いんじゃないでしょうか、だから話す内容なんかどうでもよかったりもして、自分の考えを話すというよりは、ノリであったり、空気であったり、同調しあったり笑いあったり・・・・・・。

「なんかさぁ、北の海に生息するクリオネが何故かいきなり思い立って、南の島まで泳いでいってさ、浜辺に上がって二本足で歩いて、ヤシの木の上で休憩しながらキューキュー鳴いてたんだってさ、南の島の人ってクリオネなんか見た事ないじゃん、だからヤシの木の妖精だと思って大騒ぎになったらしいよ」
「おおっ、ついに二足歩行かぁ、俺なんかさ、昨日遅刻しちゃって、やっべーと思いながらそーっとドア開けて自分の席まで、ほふく前進よ、そしたらボールペン落っこっててビジでグリって、ほらここ、グリって」
「俺さあ、3歳の時に妖精見た事あんだよね、風呂場で、おいきさまっ!!、って、ほらあれっ・・・鬼太郎の、目玉の親父みたいな声がして振り向いたら床のタイルの所にさ、千と千尋のひげ爺みたいな感じの、黒っぽいちっちゃいやつ」
「おまえそれカマドウマとかなんじゃねーの、やつは跳ぶからねーっ、しかし何? クリオネって暑いとこ行くと溶けちゃうんじゃないの?」
「いやいや、雪だるまじゃないしっ、でもどうなの、一回溶けてそのあと妖精として復活したりするのかね」

・・・・・・全く無意味な会話な訳ですし、後で考えれば自己嫌悪に陥りそうな、あり得ない位、おバカな話を延々と繰り返しているだけでしかないのですが、たぶんくだらない話であればあるほど、親密さは確認できるのでしょう。
親密さを確認し合うだけのコミュニケーションの場合、後から話の内容は振り返らないほうがいいのでしょうね本当は、ただ思い出し笑いでもしていられるのなら、それが一番いいのかもしれないですし・・・・・それも親密さの証です。


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