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話す事によって強化される想い

2016年02月11日 20:55

妄想様観念とかファンタジーというのは、自分の思考の中で行われますね。
言葉にはせずに、自身の思考を循環させることで、大きく膨らんでいくこともあるでしょうか。
その時その観念はまだ一切の現実味は帯びておらず、フワッと輪郭がぼやけている感じなのだと思います。
そして、それを誰かに独白する時、一方的に話して聞かせる時、その段階で言葉にした事によって、その元々はうっすらとしていた観念は、ハッキリと現実味を帯びて、頭の中で想像していた時に比べ、強化される、のかな。
これは、陽性の思いでも、陰性の誇大な思いでも、言葉として生み出した事による効果は、同じなのだと思います。
独白という行為には、確固たる意志や決意や自信が芽生えやすいのでしょうし。

書く事も、人によってはこれに近い効果があるようにも思います。
よく、自分の想いを紙に書きだしてみるといい、と言われますが、これは全ての人や状況に適しているとは言えないような気がしています。
陰性の誇大な想いが自分の中でどんどん増幅してきて、それを書きだす事でそれが確固たる定位を確立してしまったら、その時苦しくなるのは、自分ですしね。

想いが陰性で誇大な場合は、理解のもとでの相互の対話によって、陰性のものを薄めてゆく話し方の方が適しているのだと思います。

陰性で誇大な想いというのは、誰だって持たざるを得ない状況に置かれる場合も当然ありますから、別に全然悪い事じゃないです、ちゃんと処理すればいいだけですね。


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