29.立ち位置の確認

自分がいまどこにいるのか、という事を確認する時に、人それぞれ色々な基準や確認の仕方があると思うんですけど、大きく分けると、人と比べて自分がどの位置にいるのか確認して安心・納得する、または悔しさをバネに頑張るという方法と、自分の描いている理想と比べて、まだここまでしか来ていないと歯を食いしばりながら頑張るというような方法。どっちもアリですよね、大人になって経済的人間となり、社会生活を営んでいる以上は、同じように社会生活を営んでいる自分以外の人との間に、ある程度の競争が生まれるのは当然ですし。だから、自分がいまどこにいるのか確認するためには、他の人と比べるというのは自然な事で、すごく分かりやすいことですよね、そしてできれば、ほんの少しだけ他の人より秀でていたいと願う事も。逆に、自分がどこにいるのかを確認する手段として、自分の描いている理想像と現状の自分を比べるというのは、よそ見をしなくていい分シンプルなんですけど、自身のナルシシズムが邪魔して、甘すぎる評価を下したり、逆にあえて厳しい評価を下してみたり、人と比べる場合と比較すると自己評価が安定しにくいというか、あちこちに揺れ動くというか・・・。だから、自己評価を安定させるためには、自分を見守ってくれる、恒常性を持った軽く依存できる対象が必要になるのかと思います。・・・社会生活を営んでいる以上「誰が何と言おうと、自分は自分」と100％言い切る訳にもいかず、そんなところからも不安やさみしさが生まれる場合もあるのかもしれません。