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39.夢

2014年12月03日 19:33

今朝、あるイラストを目にしたんですけど、そのイラストから、何となくシュールレアリスムのアンドレブルトンのナジャの中に出てくる挿絵を連想したんですね。
昔、ブルトンが好きでよく読んだんですけど、ナジャ以外はほとんど意味が解らない。普通は本って、その書かれている文章を読んで、読むことによって理解する訳ですよね。
でもブルトンの文章は(シュールレアリスムだから、当たり前なんでしょうけど)、理解するという事を振り切った先にあるような、多分白昼夢を文章にするとこんな感じになるんじゃないだろうか、と思わせる文章なんですけど。
読んだ時は、なんか混乱して、「もういいや」となるんですけど、後日ふとしたキッカケで、その文章の一部が思い出されると、なんとなく陽だまりにいるような、キラキラした水面を眺めているような、忘れていた大事なものに出会って安堵しているような、そんな感覚になって。              言ってみれば暖かいところで、ウトウトしながら夢を見ているような感じでしょうか。
だからって、書いてある文章が理解できたという事では、一切ないですし、これからも絶対に、理解できるという事はないと、断言しますが。
と言いますか、書いた本人にも解らないんだと、思っています。
そして、書きあがったものを、あとから読み返して、自分で分析したりするんでしょうか。
でも、夢や白昼夢と考えれば、常識的な感覚で理解できないのも当然で、ブルトン自身の見た夢を文章に起こしているのであれば、その夢に読者が自分の何らかの思いを重ねる事が出来るかどうか、というだけの事になってくるんだと思います。
そして、うまく重ねられた場合に、なんとなくよくわからないけど、いい気分になるんでしょうね。
なんか、聞いた話では、昔は日本でも、前の晩にみた夢をお互いに語り合う、というのがあったらしいんですけど。
夢を話す時には、信頼できる理論がないと危険ですね、常識で考えると意味の分からない事や、一見怖く感じる事が多くて、あらぬ方向へ解釈してしまいますから。
やってみたら楽しそうですけど、現代社会のスピードと情報量の中では、そんな余裕はないんでしょうね。

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