8.記憶の想起

記憶は五感のどれかと結びついているようですが（それが五感の内のどれかと言うのはその時の状況にもよりますし、人それぞれのようで）僕の場合は、皮膚に感じる空気感に反応しやすいようです。
春や夏の空気感の場合には割と楽しかった記憶や、高揚感を伴った記憶が想起されるんですけど、どうにも秋の今の時期はあんまりよろしくないようで。
※この場合の空気感とは皮膚に感じる気温もそうですが、風に乗って漂ってくるかすかな匂い等も含みます。
秋のイメージといえば、食欲の秋、運動会シーズン、行楽の秋などの言葉に代表されるように活動的な楽しいイメージが多いと思うんですが、僕の場合はフッと孤独を感じた時の記憶が想起されたりすると、その記憶が他の似たような記憶を、芋づる式に引きずってきたりして、結構厄介な事になったりする時もあります。
でも、まあそんな記憶も自分の生きてきた経験の一つ一つな訳で、今このようにあるのは、そういった経験があったからだ、と懐かしんでみたりする、と言うベタな事をややりながら「なにベタな事やってんの？」と自分にツッコミ入れたりしてます（でも今に満足な訳では決してないんですけど）。
そして、全ての想いを打ち消すように「いやー、これうまいね」みたいな事をいつもより大袈裟に言って、はしゃいでみたりして・・・。
僕の場合、秋は少し沈みやすくって、そういった事を打ち消すために、敢えて「行楽の秋、食欲の秋」って自分を鼓舞しているのかなと思っています。

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